歴史
江戸時代後期、一部の私塾や藩校において漢詩を素読する際に独特の節を付すことが行われたのが、今日の詩吟の直接のルーツである。特に、日田の咸宜園や江戸の昌平黌において行われていた節調が、多数の門人によって全国に広められた。
幕末の志士も、その悲憤慷慨を表現するために好んで詩を吟じたという。
大正から昭和初期にかけては、木村岳風、山田積善といった吟詠家が活躍し、現在の諸流派の祖となった。
戦争中は、詩吟は国威高揚に資するものとして奨励されていたが、戦後は、古今の名詩を味わい、美しい日本語をもって表現するという芸術的な側面が前面に出されるようになった。
このため、素読から始まった詩吟も、精神面に加え、今日ではアクセントや音楽性が重視されるようになっている。
また、健康志向から、腹式呼吸による発声という側面が取り上げられることもある。